椅子のクッション素材や肘掛け、駅の自動改札機、福祉機器、そして低反発枕ほか数えきれないほど多くのウレタンモールド成型品を全国へ提唱し続ける阿波技研様。繁忙期、常時点灯していた水銀灯では電気代がかかり過ぎました。
譲渡条件付きリースのシステムを使ったLEDへの更新で初期導入コストを抑え、大幅に電気代を節減された事例です。

水銀灯の寿命と電気代の問題でLED化を考えていました。

田中社長 もともとLED化は視野に入れていました。ウレタン成型加工の仕事ですが、繁忙期になると朝6時から夜10時頃までフル稼働しています。ですので、その間は水銀灯は点けっぱなしになります。電気代が月60~70万円かかることもあり、何とかしたいと思っていました。

———宮地電機にお声がけいただいたのは、どのようなきっかけだったのですか?

田中社長 異業種交流会で加川さんと知り合って、そこからですね。

———そうでしたか...それにしても以前の水銀灯の電気代はかなり高額だったのですね。

田中社長 電気代もですが、安定器寿命の問題もありました。元々こちらの工場は他業種他社さんが長く使われていたものでした。私どもは平成12年にこちらに移転してきたんですが、取付けてあった水銀灯をそのまま使っていましたので。もちろん球切れも起こしていました。

———では、以前からLED化をご検討されていたんですね。

田中社長 タイミングを計っていたところ、月々の電気代削減額より少ない支払額でLED化が実現できる「譲渡条件付リース」の提案をいただいて導入を決めました。

寺尾社員 タイミングを計っていたところ、月々の電気代削減額より少ない支払額でLED化が実現できる「譲渡条件付リース」の提案をいただいて導入を決めました。

加川課長 我々宮地電機が、お客様にLEDを胸を張ってお勧めできる理由の一つにお客様に金額面でメリットを感じていただける提案ができることがありますね。

以前は暗くて、外光を入れる必要がありました。

———実際にLED化されて、いかがですか?

田中社長 現場作業者も「見やすくなった」「明るくなった」と言っております。それに以前は暗くて外光を入れないと見えない部分がありました。そのため西日対策を取れず、例えば窓に日除けを貼ったりするのができなくて夏場は暑くて大変でした。LEDにして明るくなったことで西日対策ができたりと、職場環境も改善できました。

寺尾社員 実際に工場の照度は概ね1.2倍、場所によっては2.5倍程度上がっています。こちらで使われていた水銀灯はかなり古いものでしたので、電気代削減も含めLEDへの更新によるメリットは大きかったですね。

38輌編成の新幹線のシートクッションを18名の作業員で作りました。

———阿波技研様では新幹線のシートクッションをお作りになっているんですね。徳島県で製作されているとは存じませんでした!

田中社長 東北新幹線・北陸新幹線・北海道新幹線のシートクッションはこちらで製作したものです。38輌編成ですと約3000席ほどありますが、18名の従業員で作っています。

———個人的に鉄道、特に新幹線が大好きなので感激しています!他にもバスケットボールのゴール下部フレームや歯科医療の用具、福祉関係のものまで本当に幅広い商品を製作されているんですね。

田中社長 はい、本当に様々です。そして小ロットのものが多いですね。このウレタンモールド成型品に関しましては、色々なものを様々なお客様と打合せして品物ができあがってくる。 そこが醍醐味で面白いところですね。

———しばらく経ってこちらに伺ったら、違う金型で、違う作業で、違う製品をお作りになっているんですね。常に新しい情報や技術が必要とされる大変なお仕事です。

田中社長 わたしはこれからも、今のスタッフでものづくりをしてゆきたいと思っています。皆さまのお役に立てるものを作りながらただ会社を大きくするのではなく、確実なものを作り込んでゆきたいと思います。

すがのの現場取材記

製品によってウレタンの触り心地を変化させるなど非常に高度な高分子技術と、ニーズに対応するプロダクトデザインが融合するとても難しい領域のお仕事だと拝見しましたが、田中社長の飾らない、柔らかい物腰が従業員の方々の働きやすい環境を作っているのだと感じました。

宮地電機 広報 菅野 乃美