道後温泉あたたかい宿 谷屋様
全館白熱灯からLEDへ ─こんなに温かなLEDの光─
道後商店街の入口に位置する谷屋様の創業は昭和25年。団体から少人数、個人へ移行していった旅行需要を見据え、三代目に代替わりするにあたり、自分たちで最高のおもてなしができる七部屋に心を尽くし、拡大ではなく、充実の途を選択されました。お出しする料理の温度設定にも細心の注意を払うなど徹底したサービスを追求されています。美しい茶器でおいしいコーヒーをいただく我々の前に、和服の女将が現れた瞬間、空気がふわっと華やぎました。
いいものを採り入れることに関して、
余所に負けてはいけない。
———客室を拝見する前なのに、玄関からこちらのライブラリー空間までの移動ですっかり魅了されました。こだわり抜いた意匠を感じます。
竹林様 こちらを現在の形にリニューアルする時は、丸一年間休業して日本中の成功している宿をめぐりました。使っている家具やふすまは、谷屋開業当時から使用していた物や蔵に眠っていた物がほとんどです。やはり古いものを大事に受け継いで、その良さを伝えてゆきたいですから。
———その中でLEDのような最新の物を投入されることに不安は?
竹林様 それは全く考えたことがなかったです。やはりいいものを採り入れることに関して余所に負けてはいけないと思いますから。
———今回は、館内外の白熱球を全てLED化されましたが、きっかけはどのようなことだったのでしょう?
竹林様 当初LED化を提案された時は、色味に関して不安がありましたし、本当に電気代が下がるのか懐疑的でした。そこで、まず「うすずみ桜」と「初子」、共用部をLEDにしてみたんです。すると、宿全体の電気代が下がったんです。宿は24時間点灯する箇所が多いですからLEDはピッタリでした。それから、電球の寿命の問題。白熱球だった頃は、上を見ると電球が切れているといったイメージでした。この5年間でいくつ白熱球を買ったのかしら?(笑)。それに白熱球だから暑かったんです。LED化は冷房代にも良い影響があるんでしょう?今年の夏が楽しみです。
———きっと良い感じに下がるのでは。ご期待ください。
竹林様 LEDに変えて明るくなりました。これは嬉しいことだけど、宿の性質上、客室も含めほぼ全館にディマー機能(調光器)をつけました。夜が深くなり、お客様がお休みになる時には光を絞るなど配慮しております。時代の流れを大事に、新しくていいものを取り入れながらも雰囲気を壊さないように細心の注意を払っています。
———どうぞこれからも宮地電機にお手伝いさせてください。
竹林様 電気のない生活はないので、お店をやっている限りのお付き合いがあると思っています(笑)。
Gallery
全てのお客様がリピーターになっていただけますよう
道後温泉にいらしたお客様が、あちこち観光した後に素泊まりをなさる宿ではなく「この谷屋でゆっくりした時間を過ごすことが目的」と言われる宿を目指したいです。そのためにも私たちが120%の能力を出し切らなかったら、100%の満足がいただけないと思っておもてなしをしています。
道後温泉 あたたかい宿 谷屋
〒790-0842 愛媛県松山市道後湯之町2-4
TEL 089-921-8595 FAX 089-931-0773