───もともと田中様とは異業種交流会のような場所で知り合って、仲良くさせていただいておりました。ですので何か今回のインタビューは調子がつかめないのですが(笑)2014年の9月頃、「カウンター照明のオシャレな物ない?」と聞いてくださったのがそもそものきっかけでしたね。
田中様 そう。それでMiyaji LEDsフェアに誘われたりしたけどその時は行けなくて。それから梅木さんや秋山さんとお会いしたんですよね。
───その時のご要望は「音と連動するLEDでステージを照らせないか?」でしたね。
田中様 LIVEをしたい、と思ってたので。カラオケだけでは集客に限りがあります。LIVEをやると人がたくさん来てくれる。そこでこの場所を知ってもらって、気に入ってもらって。練習の場として使ってもらったり、もっと気軽にLIVEをやったりして欲しいんです。
───気軽なLIVEですか。
田中様 高知にもいくつか老舗のライブハウスがありますが、敷居が高いと感じられる方もいると思うんです。だからここをリーズナブルに貸し出して登竜門のように使ってもらえたら...と。そのためにもっと照明を凝ってシーンを変えられるようにしたかったんです。
─── 新たに導入されたミラーボール(※正式名称:カラーボール)はLEDで半球型、と変わった形状ですね。
梅木主任 田中様のお話を伺っていて、ミラーボールの優先順位は高いと感じました。というのもLIVEやDiscoパーティなの演出の中でも、単独で雰囲気を変えやすいのがミラーボールなんですね。こちらのLEDカラーボールは、鏡を貼りつけて他からスポットライトを当てながら回転させる従来のタイプと違い、自ら発光しながら回転するので場所を取らないし、ライティングの細かな角度調節も必要がないんです。
─── 確かに、先日こちらで開催されたDisco☆Partyにお邪魔したんですが、チークタイムなどムードたっぷりでしたね(笑)
梅木主任 音に反応するので臨場感が出ます。他にホリゾントライトもDMX制御をかけ、自在に色を変えて楽しんでいただけます。
─── 数パターン読み込ませて使うのだとか...
梅木主任 16パターン記憶させられます。それを手動で切り替えながら音に合わせた動きを演出できるんです。
─── 田中様はお一人でドリンクオーダーを受けながらオペレーションされていましたが、慣れていらっしゃる田中様だからこそできることですよね!
田中様 でもそれほど大変ではなかったですよ。予めパターンを組んでいたし。今後は、音響のオペレーションをご自分たちでやりたい方々にはお任せしようと思っているんですよ。
─── そのようなことも含め、今回音響関係ではどのような制御に変えたのですか?
梅木主任 スピーカーなど設備の新規導入はほとんどなく、カラオケ用とLIVE用のスピーカーを一緒にするように回路を変えたりして、一緒でもバラバラでも使えるよう多目的な対応ができるようにしたんです。どんなに効果的な演出でもオペレーションの難易度が高過ぎると運用の頻度が落ちてしまいますので、そこは注意しました。もちろん田中様は音響全般にお詳しいので、なんでも理解されておりますが、お客様にも操作していただくようになさりたいと伺いましたので。
─── チミ◇ポンサ様が他のカラオケボックスと違うのは、ここで誰かに会う確率が高い、といいますか、誰かに会える確率が高いことですよね。
田中様 カラオケだけではない色んな用途で使ってもらいたいんです。この大ホールの他にも大きな鏡張りのミラールームなんかがあって、よさこい祭りの練習やキャラバンバン(高知の勝ち抜き歌番組)の練習もしてますし、このホールは会議室としても使われています。朝は祖母の喫茶店時代からの何十年来の常連の方々がモーニングを食べにきてくださったりしています。
─── 地域コミュニティですね。そういえば、田中様はこちらの天神町自主防災組織会長をなさっているんですよね。
田中様 おかげさまで南海トラフ津波対策の一環として、避難ビル指定を4ヵ所増やすことができました。僕はここには住んではいませんが、16年間もこちらで商売させてもらっている。だからお返しをしたいという思いでやっています。あと、地域コミュニティも大事ですが、最近極端にコミュニケーション能力が低い若い人たちが多いことが気になっています。
─── 田中様は普段からそのようなお話をされておりましたよね。
田中様 やはり若い子たちがイキイキ元気にしていないと心配です。だからこれは夢ですが、そういった子たちが山間部などに居住できる環境を整えて、地域の方々と交流しながら農業を通じて自分で自活できるようになるためのサポートができたらいいな、とか考えています。
─── 素晴らしいお考えですね!ぜひ実現していただきたいです。
田中様 そしてこの大ホールは、お1人とか少人数で来られたお客様方のふれあいの場、というか「あそこに行けば誰かいるし、ひとりでも気軽に行ける」という場にしてゆきたいですね。そのためにも年中通してイベントなど開催してゆきたいと思っています。
担当者のひとこと カウンター上部照明を担当しました。今回は、配線ダクト+集光タイプのダイクロハロゲンランプの組合せをご提案をいたしました。集光させることにより、明るくすべきでない影の部分を作り、光と影のコントラストのあるシブい空間を演出できたと思います。LEDはじめ他のランプにも差替え可能な施工にしていますが、個人的にはダイクロハロゲンランプの光の透け感や、横から見た時の光の煌めきはやはり美しいと思います。 高知施設・住環境営業課 課長 秋山和徳
すがのの現場取材記
普段は底抜けに明るくて、冗談ばかり仰って周りを盛り上げる田中様。
しかし、しっかりとした経営ビジョンと理念・信念をお持ちの方であることを痛感いたしました。
情報開発室の梅木主任による音響・演出照明提案と
施設・住環境営業部の秋山課長によるカウンター上部照明提案。
他部署と連携することの素晴らしさを実感した取材でした。 宮地電機 広報 菅野 乃美