———昭和刷子様のHPを拝見しました。創意工夫という理念のもと、質の高いものづくりに取組まれており、日頃私たちが使うアメニティグッズが、こんなにも意識の高い方々に作っていただいているんだな...と嬉しくなりました。
宮岡社長 私たちは1980年の設立以来、歯ブラシなどホテルアメニティを製造しております。 おかげさまで今では全国の有名ホテルや高級旅館でも私たちの製品をご利用いただいております。
———こちらの工場で全て製造されているんですね。やはり特殊な機械も多いのですか?
宮岡社長 そうですね。例えば歯ブラシの製造ではドイツ製の機械を導入しているのですが、歯ブラシの毛を埋め込んでゆく植毛工程の部分でモーターが高熱を発します。ですから冬でも冷房をかけているほどで、夏場は特に作業場が暑いですね。
———冬でも冷房を必要とするとは...かなりの熱を発するんですね。
宮岡社長 はい、機械の台数も多いですから。しかしこれからも新しい機械は導入してゆかなければなりません。
大型機械の電源と空調も稼働させますのでデマンド値のことは気になっておりましたね。(※デマンド値)
門田様 そこで私たち四国電気保安協会もお手伝いさせて頂き、デマンド監視をしていました。その中で、機械全般を同じタイミングで立ち上げるのではなく、例えば空調を立ち上げる時間をずらす等、少しでもデマンド値が下がるように提案させていただいたりして、昭和刷子様もそのように取り組まれていたんです。
———電気使用量の問題は経費の観点から重要かと存じますが、会社として取組まれていることは素晴らしいことですね。
宮岡社長 それは門田さんが熱心にアドバイスをくれたからですね私たちもアドバイスを受けて、デマンドで警報が鳴るとこまめに切ったり、ということはしておりました。
———今回、工場をLED化されたのはどのようないきさつだったのですか?
宮岡社長 やはりデマンド監視をして、自分たちでも努力をしておりましたが、新しい機会が増えていく中で、それ以上の省エネを図るというのが難しかったんです。その頃、様々な会社からLEDの売込みもありました。そこで門田さんにも聞いてみて、ちょうど蛍光灯のチラつきも気になっていましたので導入を決めました。
———そして四国電気保安協会様からご縁を頂戴し、宮地電機がお手伝いさせていただけたのですね。
宮岡社長 それまでLEDは高い、というイメージがあったのですが、宮地電機さんを紹介してもらってこれなら出来る!と思えたんですね。
岡崎主任 先ほどのデマンド値の話ですが、電気代にかなり関係するんですね。ですので電気使用量を下げるのが大切になってきます。照明器具のLED化は確実に電気使用量が下がりますのでお手伝い出来てよかったです。
———今回の納入・施工に関しまして、何か至らないところはございませんでしたか?
宮岡社長 いつも門田さんとやり取りをしていて、レスポンスの速さに驚いていたんです。例えば、午前中の話の見積りを午後に持ってきてくれる。凄いな、と思っていたら門田さんが依頼した宮地電機さんのレスポンスも速かった、ということだったんですよね(笑)
———ありがとうございます。
宮岡会長 工事前に何回か下見をしてくれた。これは私どもも心強かったですね。だから工事の際はお任せして何も心配しなかった(笑)
———昭和刷子様の工場を拝見して、その清潔さや従業員の方々の無駄のない動きに驚き、このようなアメニティグッズを使える安心感を感じました。今後はどのような展開をお考えですか?
宮岡会長 これからも様々なアメニティーグッズを提供してゆきたいと考えておりますが、この大きな柱とは別に社長を中心とした若い人たちでもう一つの柱を作ろう、と考えています。
宮岡社長 それが、地元内子町の特産品を用いたアメニティー関連のオリジナルブランド「ROBLANG」です。 内子町ではジャバラという柑橘系の植物を栽培しています。中身はジュースなど食品として加工されていますが、皮が利用価値がなかった。それを会長が再利用できないか?と発想されたのがきっかけで、現在、ジャバラ石鹸、ジャバラ歯ブラシなど商品開発し、地域の特産物として売り出しています。
———地域社会に貢献してゆく、という強い姿勢を感じます。
宮岡社長 そうですね。そして省エネに取組むということは地球環境に貢献してゆくということでもありますので、これからも取組んでゆきたいと思います。
デマンド値とは
電力会社は高圧受電のお客様に対し、30分最大需要電力計(デマンド計)の組込まれた電子式電力量計を取付け、計測しています。30分最大需要電力計は、電気の使用量を30分間計測し、平均使用電力(Kw)を算出します。その平均使用電力が30分デマンド値です。そして1ヵ月間算出した中で最大の30分デマンド値がその月のデマンド値(最大需要電力)となります。そのようにして12ヵ月間の中で、最も大きい値を出した月のデマンド値が基本料金の計算に使われます。つまり一度でも大きなデマンド値が出ると、1年間そのデマンド値が適用されるのです。
デマンド料金制について
電気料金を下げるためには、デマンド値(最大需用電力)を下げることが必要です。
すがのの現場取材記
後日、ジャバラの石鹸を使ってみましたが人工的ではない自然な柑橘の香りとなめらかな泡立ちにうっとりしました。工場の中にあった研究室での楽しそうな雰囲気、製造工程の従業員の方々のきびきびとしながらもリラックスした働き易そうな環境から素敵な会社であることが伝わってまいりました。人にも環境にも優しいLED導入、岡崎主任のような事例でした(笑)
宮地電機 広報 菅野 乃美