【高知県】和田様邸
和田様邸の場合
住環境を整える、一緒に暮らすカーテン
テレビ高知の人気トーク番組のMCとして、そして心のひだを丁寧に言葉にし、歌い上げるヴォーカリストとしてご活躍の和田敦子さん。自分らしく住まいをコーディネートすることの楽しさと大切さ、日々の営みに彩りを添える「一緒に暮らすカーテンのはなし」をたっぷりと伺いました。
直感を大事に、好きなモノは即決!
———和田さんには、7~8年前にかわいらしい白のレースのカーテンをお求めいただき、今回は買い替えということでLaVitaに足を運んでいただきました。今回は、我々も冒険だなと思うほど個性的で、でも和田様にこれ以上ないほどお似合いのカーテンをお選びいただきました。
和田 このカーテン、一目惚れでした。このポンポンがかわいくて、これしかないと思い即決しました
———当社のカーテン売り場は、ズラリと吊ったサンプルでコーナーの奥行が15~20mあるんですが、見始めて50㎝ほど進んだところで「これにします」とおっしゃいました。私が「せっかくたくさん揃えているので、もう少し見てください」と申し上げて、次の一歩を踏み出したところで、「これはどうでしょう?」とお勧めしたのがこのポンポンがたくさん付いたカーテンでした。「いいですね!これにします」とおっしゃって、その即決スピードに驚きました。
和田 購入契約しようとすると、「ちょっと待ってください。ご自宅にサンプルをお持ち帰りいただけますので、掛けてみてからご判断ください」と、諭されました。もう決めた、買うって言ってるのに、どういうことだろうと思いました(笑)。そこで、部屋に掛けてみたのですが、やはり思った通り素敵で、値段も聞かずに「これで!」とお願いしました。
——— 正直言うと、私はこれを見た時に、和田さんのステージドレスにピッタリ、きっとお似合いになると思ってお勧めしました。でも、和田さんのお宅の広い開口部を覆うカーテンとなるとどうだろうと思って、ご確認いただこうと思いました。また、個性が強いデザインなので、広い面積をこれだけで埋めると飽きが来てしまうのではないかという懸念もありました。そこで、当社の匠原がいいアイデアを出してくれました。
匠原 はい。ポンポン柄のカーテンと、地色と同色の無地のカーテンを組み合わせて、この柄を引き立てつつ、全体のトーンを抑える方向でご提案させていただきました。
馬詰 このポンポン柄のカーテンはトルコ製で、質感も微妙な色合いもとても洗練されています。ポンポンを付ける前の無地のカーテンがあるだろうと思っていたのですが、これはポンポンが付いた状態で輸入されているもので、無地の商品がありませんでした。匠原と一緒に、地色と似た色、似た素材のカーテンを探し、この透け感のあるシアーカーテンを選びました。
——— 最初はこの窓に、2種類のカーテンを縫い合わせた大きなカーテンを2枚掛ける予定だったんですよね?それが、縫い合わせるのをやめて、両脇に無地2枚、真ん中にポンポン柄3枚を単体で掛けるご提案をしたのですね?
匠原 はい。当初は2つを縫い合わせる予定でしたが、メーカーさんから生地の素材が違うから、洗濯などをするうちに引き攣れが出るかもしれないと言われました。それなら、5枚のカーテンを単体で掛けてはどうでしょうかとご相談しました。配置を変えることもできますし、スリットが入ることで、風でカーテンが大きく膨らんで邪魔になることがありません。
和田 これは便利です。ベランダへの出入りも楽 ですし、両端の無地のカーテンをドレープにすると表情が変わって楽しいです。
馬詰 和田さんはこの提案をとてもおもしろがってくださって、ノートに「ポンポン・無地・ポンポン・無地・ポンポン」と、交互に掛ける案をメモしていらっしゃいました。
和田 そうです!まだ試していませんが、配置を変えるとまた雰囲気がガラッと変わるでしょうね。楽しみです。カーテンは2分割という固定概念がありましたが、いろんな組み合わせができて、いろんな掛け方ができて、とても自由なものだとわかりました。
カーテンも寿命があるからこそ楽しい
——— 以前もそうでしたが、和田さんはこの窓に薄手のカーテンを1枚だけという使い方をしていらっしゃいます。
和田 そうなんです。朝も夜もこのカーテン1枚です。厚いカーテンと2枚掛けにするのは、圧迫感があって苦手なんです。紫外線が当たって劣化が早くなるというのはわかっているんですが、カーテンも寿命があっていいんです。以前のカーテンがもうそろそろだなーと思ったから、この子と会えたんですもの。仕事から帰って玄関を入ると、このカーテンがパッと目に入るとテンションが上がりますし、朝起きるのも楽しみです。やっぱり好きなものに囲まれて暮らすのって、心地いいです。
住空間を整えたら、生き方が整う
———この和田さん好みのカーテンがよく似合うこちらのお部屋、とてもセンスが良くて素敵です。大々的にリフォームをされたのですよね?
和田 私がこのマンションを買ったのは、31歳の時でした。当時、衣食住のバランスが悪くて、洋服を買ってお酒を飲むことにお金を費やしていました。ずっとそうやって過ごしてきましたが、50代になって、「これじゃあいかん!」と思ったんです。生活が荒れているとそれが端々に出てしまうと気づきました。人間らしさを取り戻すために、「帰りたくなる家大プロジェクト」を立ち上げて、居心地のよい自分のお城にするためのリフォームを敢行しました。
——— どのようにリフォームされたのか、そのポイントを教えてください。
和田 この壁一面のレンガも、奥のポップな壁紙もすごく好きで、これがインテリアの軸になっています。家に居てもお店にいるような贅沢気分でお酒を味わいたいと思って、カウンターをつくり、ワインホルダーをつけました。LaVitaさんで見つけたこのステンドグラスの照明も一目で気に入り、購入しました。このカウンターのタイルもすごく好きなんですが、色味がポンポンカーテンとマッチしているでしょう?好きなモノと好きなモノがうまくリンクして、バランスよく収まってきました。
——— やはり、和田さんがご自分の好きなものをよく知っていらっしゃるから、ポンと即決してもよく響き合うんだと思います。グレイッシュで大人っぽいマルチカラーのカーテンをお選びになったので、今後はこのカーテンにある色は全部合うようになります。これからいろいろなコーディネートが楽しめますね。
和田 私は洋服がすごく好きなんですが、カーテンも洋服と同じだなと思いました。私は毎日、自分を最大限によく見せる、心地のよい服を着たいんです。私は一日中カーテンを掛けた状態で過ごすので、朝から晩まで目にしています。LaVitaさんのカーテンは、色も生地も仕立てもどれをとっても上質ですし、しっかり採寸してくださっているのでサイズもちょうどいい、だから心地いいんですね。ホントに服と一緒です。
——— ありがとうございます。採寸してジャストサイズに仕上げることは、とても重要なんです。そこをご理解いただけて本当にうれしい限りです。最後に、50代でシフトチェンジされて、今の生活をどのようにお考えですか?
和田 住環境を変えることはとても大事だと気づきました。カーテン で取り戻した人間性‥‥と言っても過言ではないほどです。家が荒れていたら、仕事もプライベートも荒れてくるんですよ。今はここで至福の一杯を飲んで、自分だけの時間を過ごすことを大事にしています。すると、心の余裕も生まれました。
匠原 お客様がカーテンをお求めになるその背景に、それぞれの人生がおありになるということに、改めて気づきました。よく考えたらそうなんですが、インテリアってそういうものなんですね。和田様だけでなく、皆さまそういうお気持ちだということをよく理解して、これからお客様に接していこうと思います。
和田 LaVitaさんにはこれからもお世話になると思いますので、よろしくお願いします。
——— もちろんです!
和田 早速一ついいですか?せっかくお気に入りのカーテンを付けたので、このカーテンがもっと素敵に見えるように、ライトを当てたいと思っているんです。夜も少し暗いので、明かりを足したいなと‥‥。
——— 確かに、日中は太陽光がバックライトになって逆光になりますから、カーテンの表情が見えにくいですね。部屋の中側から光を当てると引き立ちます。調光調色機能がある照明器具で、日中は白い光を、夕方からはオレンジの光を当てると印象が違うかもしれません。
馬詰 カーテンの前に背の高いフロアスタンドを置くだけでもよいと思いますし、カーテンボックスに照明器具を仕込んで上からカーテンの前面を照らしても素敵です。
——— 住空間のプロがいますので、いつでも気軽にご相談ください。今日はありがとうございました。
和田様邸
○ インタビュー 宮地電機 / 〇文章 深田美佳 / ○ 写真 釣井泰輔「ツルイスタジオ」 / ○ 取材日 2024.10.04